世界の風邪の治し方・予防法
海外
世界には、さまざまな風邪の治し方があります。伝統的な対処法には、それぞれの地域の先人たちの知恵が秘められています。今でも伝わる各国の風邪撃退法を紹介します。
北米
アメリカ
熱めのバスタブにつかり、出たあと、熱い紅茶にウィスキー、ハチミツを混ぜて飲む。アルコールのだめな人は、レモン汁をたらす。
メキシコ
ゴルドロボという薬草が風邪の特効薬とされている。お茶を入れるのと同じようにして飲む。特にせき止めに著効があるとされている。
中南米
ブラジル
イッペイという特産の薬木の葉を煎じて飲む。クローブという香料と卵の黄身を混ぜて飲んだり、サボテンの汁を飲んだりする。
アルゼンチン
熱い紅茶にレモン汁とハチミツを多目に入れて飲む。また、、ミルクにブランデーを加えて飲むこともある。ヨーロッパからの移民が多い国だけに、風邪の治療法もヨーロッパ的。
アジア
インド
ショウガをすりおろしたものを熱い紅茶に入れて飲む。
中国
水と酢を一対一ぐらいの割合で混ぜたものをナベに入れて火にかける。ナベから立ちのぼる湯気で部屋を暖める一種の吸入法。酢を含んだ蒸気が風邪に効く。
ヨーロッパ
フランス
赤ワインをお燗して飲む。ワインの本場だけに、砂糖などを混ぜないでワインだけで治そうとするところがお国柄。
ドイツ
熱い紅茶にラム酒、砂糖を混ぜたものを飲む。塩漬けニシンを一匹、丸飲みにするというユニークな療法もある。
フィンランド
この国はサウナの本場。サウナに入ったあと、ウォッカを飲んで暖かくして寝る。また、野生の木イチゴから作ったリキュールも特効薬とされている。
ノルウェー
ブラックカーレントというグミの一種から作ったジュースを熱くして飲む。
オランダ
熱くしたブランデーに卵の黄身を入れてかき混ぜ、卵酒風にして飲む。飲んだあとは毛布を何枚もかけ、十分に汗をかくようにして寝る。
スイス
大きめのカップに熱い紅茶とウィスキーを一対一の割合で入れてかき混ぜたものを風呂あがりに飲んで、ベッドに入る。
イタリア
赤ワインを煮立てて、ニッキの粉を入れて飲む。また、熱いミルクにブランデーをたっぷりたらして飲む。
ギリシア
強い香りを持つ特産の紅茶にレモン汁を加え、うんと熱くして飲む。ブランデーを入れる場合もある。
ユーゴ
大さじ5,6杯の砂糖を小ナベに入れ、水を少し加えて火にかける。カルメラ状になったところでラム酒を加え、かき混ぜて熱いうちに飲む。
チェコ
レッセという薬用酒があり、風邪に効果があるとされている。また、赤ワインを煮立てて砂糖を入れて飲み、すぐに暖かくして寝る。
アフリカ
モロッコ
チザンヌという葉を煎じたお茶が薬用として使われている。これを一日に何度も飲む。
タンザニア
ライムジュースにハチミツを加え、熱くして飲む。また、卵の黄身にハチミツを入れてかき混ぜ、これを飲む。
中東
クウェート
レモン汁を熱くして一気に飲み、すぐに寝る。砂漠の国だけに、この国では風邪をひいたら絶対に水を飲むな、と言われている。
オセアニア
オーストラリア
熱いミルクにラム酒をおとして飲む。また、熱いミルクに卵の黄身を入れてかき混ぜたものを飲む。
日本の風邪の治し方
日本に伝わる伝統的な方法
ショウガ
ショウガの煎じ薬はひねショウガの輪切り3個を約0.5Lの水で煎じ、これを毎食30分前に飲む。
梅干し
風邪には黒焼きが使われる。アミで黒く焦げるまで焼き、茶碗に入れて熱い番茶を注いで飲む。
ニンニク
ニンニクの成分アリシンの強力な殺菌作用を利用する。生で食べても、焼いたり蒸したりしてもよい。
ネギ
長ネギを刻んで、ショウガ、ミソに混ぜ、熱いお湯を注いで飲む。また、刻んだネギをガーゼにくるみ、首に巻きつけると、よいのどの湿布薬になる。
風呂
体を十分に温めるためには、塩を入れて塩湯にするとよい。また、足だけを湯につける"足湯"、腰までつかる"腰湯"は風呂よりもかえって全身がポカポカして効果的。